ブラック是か非か

アメリカ FGC の配信チャットなどを見ていると、「ホワイトピープル」という単語が頻出する。どれくらい頻出するかといえばミームとして『DIVEKICK』にも登場するくらい。


黒人はそのままブラックと呼ばれる。ようホワイト。あいつはブラックだ。そんな会話を眺めながらどぎまぎしていた。差別なのではないかと感じたためであるが、友好的な会話に見えることもあり、今もってこれらの呼称の感覚がわかっていない。自分の英語力が足りないのがいけない。


ところ代わって日本。ブラック企業という呼称は「ブラック」ということばにマイナスのイメージを付加するものであり、人種差別につながるものだという日本人による主張を見た。そういうものなのだろうか。これもよくわからない。


言語感覚や国際感覚といったものを理解するのは困難だが、少なくとも現在の英語圏のゲーム感覚において、『コール オブ デューティー: ブラックオプス』や『スプリンター セル: ブラックリスト』といったタイトルを冠したソフトは販売・流通が可能な様子である。いずれにおいても、ブラックの名の下に人殺しが行われるのであろうということは、誰にも想像できるのだが。


メタルギア ソリッド: ザ・ツインスネークス』の開発動機のひとつに、英語版『メタルギア ソリッド』の訳を『インテグラル』よりさらに適切に修正するというものがあったという。そんな本作においても、「ブラック・プロジェクト(隠密計画)」「ブラック・バジェット(陰の予算)」といった(負の印象のある)単語はそのままだった。


そのほか、『ゴーストバベル』のブラック・チェンバーもそのまま。『MG2』のブラック・カラーはブラック・ニンジャに変更となったが、これはティモシー・ザーンの SF 小説『ブラックカラー』から名前をとっていたことが原因とみられる。


話はそれるしこれは Wikipedia で得た情報なのだが、『ブラックカラー』の作者ザーン氏の人気シリーズに「コブラ部隊」が登場することをいま知った。個人的にトム少佐の名前の元ネタに驚かされたばかりだったので、小島監督のこういったこだわりはやはりすごい!という気になっている。