メタルギアソリッド: グラウンドゼロズ。 5 秒ルール、凝視(懐中電灯)、個人の警戒レベルについて、現在わかっていること

監視カメラの視界は 21M 以内。その視界内でスネークが静止している(姿勢は問わない)、あるいはしゃがみ移動か匍匐移動している場合、カメラのランプが緑から黄に変わる。そのまま視界の外へ移動することなく約 5 秒が経過してしまうと、被発見となる。

黄色ランプがついたからといって立ち移動かダッシュを行うと、即座に発見されてしまう。匍匐より素早く移動でき、カメラの警戒をまねくことのないしゃがみ移動で立ち去るのが望ましい。

敵兵の凝視も約 5 秒。遠くにいる敵兵に人影を察知された場合は、 5 秒以内に視界の外へ移動する、姿勢を変える、物陰に隠れるといった行動をとればやり過ごせる。

ただし、やり過ごしたとしても、敵兵個人の警戒レベルが上昇する。この個人の警戒レベルは麻酔銃の着弾音などを探しているうちにも上昇する。下げる方法は今のところ不明。現場の安全確認、数分の時間経過、睡眠状態(仲間に起こさせる)など、それらしい事象を経ても下がらないようだ。

個人の警戒レベルが上がっている敵兵に再び人影を察知されると、 5 秒の間に身を隠したとしても必ず確認に向かってくる。さらに個人の警戒レベルが高まっていると、人影や物音の発信源の捜索前に CP への無線連絡を行う。この無線は部隊が警戒態勢に入っていれば必ず起こることだが、不審な人影や物音を何度も何度も察知した個人が独自に判断して行うこともあるというわけだ。

麻酔銃と CQC の弱体化

これまでの MGS では、敵兵に囲まれた場合、彼らを殺害するのは悪手だった。死亡した敵の体は消滅してしまう。増援が表示限界にとらわれず次々と現れるのだ。

そこへ CQC が追加された。エイミング不要でアイテムの消費も騒音の発生もない。容易に敵を気絶させることができる。殺傷能力のある武器の存在意義が失われていった。相対的な弱体化ということなのか、シリーズが進み CQC にカウンター攻撃を繰りだす敵も追加されたが、プレイヤーに制限を課すばかりであまり面白いものでもない。「(鍵を探させるなんて)アホかと」と言いきる監督にとってはなおさらだろう。

CQC カウンターは GZ には存在しない。代わりとして、気絶や睡眠状態にある敵が消えるようになった。これによって、戦闘中に CQC や麻酔銃のような射程距離の短い攻撃で敵を排除しても、増援をさばききれないようになった。

これがおそらく、今までのシリーズの調子でアラート・モードを解除しようとしたプレイヤーに、グラウンド・ゼロズは難しいと感じさせる原因。これまでは一定数の敵を CQC で倒してしまえば終わっていた戦闘が、今作では後から後から増援があらわれ、終わらないのだ。もしアラート状態を戦闘で解除させる場合は、実弾でおこなえばずっと楽になる。こちらに駆けつけてくる増援を遠くから排除してしまえば、敵との交戦状態を継続させずに済むからだ。

これまでの MGS に見られた睡眠攻撃>気絶攻撃>>>>>>殺傷攻撃という使用頻度の格差を修正しようという試みが GZ のあちこちにみられる。アサルトライフルにもサブマシンガンにも最初からサプレッサーがついている。頭部以外の箇所に弾丸を当てて敵の瀕死を誘えば殺傷数にカウントされない。麻酔弾はすぐに落下するので射程距離が極めて短い(とはいえ、軌道を読んで命中させる面白さもある)。

MGSV はシリーズではじめて、登場する全ての兵器を架空のものに置き換えて改造の幅を広げるとのことで、 今まで陰の薄かった実弾兵器にも、さまざまな効果を付加できるようになるのかもしれない。 PW ではあまり気の乗らなかったマシンガンの開発にも期待できる。一貫して反戦をうったえ、さまざまなアイデアの非殺傷兵器が登場した MGS であるが、今になって殺傷兵器の地位が向上したことと、 MGSV のテーマが復讐であることは、おそらく無関係ではないのだろう。

ジャメヴ・ミッション HARD 検証 ライティング編

何が知りたいのか
  • 敵兵士が頻繁におこなっている、懐中電灯を出して確認する行動の発生条件、および意味。ここではライティングと呼ぶ。
  • また、スネークの位置を確認に向かってくる兵士が歩くか走るかの分岐条件。
  • さらに、非警戒態勢下での人影や物音を無線報告する条件。
スネークの状態 立ち 立ち 立ち かつぎ立ち かつぎ立ち かつぎ立ち
発端 麻酔着弾で誘導 麻酔着弾で誘導 麻酔着弾で誘導 麻酔着弾で誘導
発端への対処 ライティング ライティング
人影発見地点 40M 地点到達 40M 地点到達 40M 地点到達 40M 地点到達 40M 地点到達 40M 地点到達
上記地点での行動 ライティング ライティング ライティング ライティング *2 ライティング ライティング
さらに 無線
スネークへの接近手段 ダッシュ ダッシュ ダッシュ ダッシュ 歩き ダッシュ
独自用語の解説
  • かつぎ立ち
    • 兵士をかついで立つこと。普通に立っている状態より発見されにくくなるとされる。
      • ただ立っている状態で発見されると 1 回しか発生しないライティングが、兵士をかついでいると 2 回発生する。その間に対処するスキが生まれるため、有効であることは間違いない。
  • ライティング
    • 懐中電灯を出して確認する行為。麻酔弾の着弾点を確認する際、ライティングが発生するかどうかで無線の発生の有無への影響が確認できた。警戒レベルを上げさせる行為?
      • 謎が多い。雨が降っていると余計に 1 回発生する?など。
仮説

いま考えていることは、ライティングには敵兵の個人単位での警戒レベルを上げさせる効果があるのではないか、ということ。だから、ライティングを経ないと物音について無線で通報しなくなる。そして、敵兵をかついで偽装しているスネークを見ても警戒レベルが上がりきらないので、敵兵は確認に向かうことができず、もう一度ライティングをすることで警戒レベルをあげているのではないか、これによって難易度の調整や、敵兵をかつぐメリットを設定しているのではないか、など…。

個人での警戒レベルの上下が本人にどのような効果をもたらすか?視界が広がっているような気も……

メタルギアソリッド: グラウンドゼロズ、夜間 HARD の敵視界まとめ

表の見方

  • 状態
    • スネークの状態。
  • 人影
    • 敵兵がスネークを「不審な人影」と認識している状態に移行する距離。視線を表す光源のようなアイコン表示とともに、やがてこちらに接近してくる。
  • 発見
    • 敵兵がスネークを侵入者と明確に認識する距離。赤い「!」が出て被発見数が増加する。
  • 兵担ぎ
    • 倒れた兵士をかついでいる状態。敵から発見されにくくなる。なお、捕虜をかつぐ行為には、発見されにくくなる効果も、発見されやすくなる効果もない。
  • ライト
    • ここではサブマシンガンに付属するフラッシュライトを ON にした状態のこと。敵から発見されやすくなる。このリスクは光を敵兵士に直接あてていなかったとしても変わらない。
  • 凝視
    • 敵兵士が懐中電灯を取り出し人影を確認する行為。敵にスキが生まれるので、回数が多ければ多いほど良いといえる。
      • 凝視 3 回の場合、最初の凝視を経て歩行でこちらに接近し、おおむね 29M 地点でさらに 2 回の凝視を行う場合が多い。
        • 不明点が多い現象。凝視を行う回数が増減する条件や、敵にメリットはあるのか等。考えられるとしたらサーチライトや監視カメラと同様の効果?
  • 高速移動
    • 左スティックを倒しきっての移動のこと。
      • 足音を殺す低速移動は個人的に使ってないという理由で調べていない……

HARD 夜間、敵から発見されるまでの距離一覧表

状態 人影 発見 凝視
立ち
押込ダッシュ 40 40 0
兵担ぎ押込ダッシュ 40 40 0
立ち高速移動 40 40 0
立ち高速移動ライト 40 40 0
兵担ぎ立ち高速移動 40 25 1
兵担ぎ立ち高速移動ライト 40 40 0
立ち停止 40 25 1
立ち停止ライト 40 40 0
兵担ぎ立ち停止 40 25 3
兵担ぎ立ち停止ライト 40 25 3
ホフク
匍匐停止 10 10 0
匍匐移動 25 10 1
匍匐停止ライト 40 10 3
しゃがみ
しゃがみ停止 40 10 1
しゃがみ停止ライト 40 25 1
兵担ぎしゃがみ停止 25 10 1
兵担ぎしゃがみ停止ライト 40 25 1
しゃがみ高速移動 40 25 3
しゃがみ高速移動ライト 40 25 1
兵担ぎしゃがみ高速移動 40 25 3
兵担ぎしゃがみ高速移動ライト 40 25 1
車両
ジープ運転席 40 40 0
トラック運転席 25 10 1
装甲車運転席 0 0 0

補足

  • 警戒態勢で敵兵の視界は変化しない。
  • 気絶やホールドアップ状態など無力化している仲間の異変に気づくのはおそらく 25M 接近時点。これは被発見対象が立っていても眠っていてもおなじ。
  • トラックの積み荷が死角を作ってくれるのか、運転中は背後から発見されることはない。またこれを利用し、バックで敵陣に侵入するのも意外と安全。
    • ミッション・グラウンド・ゼロズで気絶拳銃の積んであるトラックを盗み、そのままバックでヘリパッドに侵入してみると分かる。
  • 装甲車には窓がないため安全かと思いきや、乗っていても相手が警戒中だとたまに発見される。原理不明。

グラウンドゼロズ、 HARD 昼の敵兵視野

帰還兵排除 HARD

表の見方は夜間を参照のこと。
昼の凝視は 1 回のみのようだ。

スネークの状態 人影 発見
立ち
ダッシュ 70 70
立ち 70 30
兵士かつぎ立ち 70 30
立ち高速移動 70 45
兵士かつぎ立ち高速移動 70 45
立ちライト 70 45
立ち高速移動ライト 70 70
しゃがみ
しゃがみ 45 30
兵士かつぎしゃがみ 45 15
しゃがみ高速歩き 70 30
兵士かつぎしゃがみ高速歩き 45 30
ホフク
匍匐 30 15
匍匐高速移動 30 15
匍匐ライト 50 15
トラック運転席 45 15
ジープ運転席 70 45

補足と感想

  • 無力化された仲間の兵士の体は、夜と同じく 25M まで近づいて初めて見える。
  • トラックを運転していると後ろからは見えない。
  • フラッシュライトに視覚の補助や目くらましの効果がなくなっているのにも関わらず、被発見距離増大のマイナス効果はしっかり残っている。
  • 今回は「敵兵をかついで他の敵の目をごまかしつつフラッシュライトでやっぱり誘う」みたいな意図のない行動まで測定しなかった。

メタルギアソリッドの雑文 5 |グラウンドゼロズ兵の聴覚

最初にまとめ

  • 聴覚に影響を及ぼすのは雨音。それに紛れるのはスネークの足音と麻酔銃の着弾音のみと思われる。
  • 難易度ごとに聴覚が変化するかと思われたが、おそらく一律。
  • 警戒態勢下にある敵兵の聴覚は強化されるかと思われたが、これも変化なし。
    • 警戒モードで変化するのは敵兵の巡回経路と動作速度のふたつのみと思われる。視覚や聴覚が鋭くなったように錯覚するのは、動作速度の増加によるものと思われる。特に、背後の足音に気づいた時の振り向きも早くなることで、ふだんより遠くの足音を感知しているものと勘違いしてしまう。
  • 昼夜の違いは確認していない。夜のほうが音が響く可能性もないわけではないが。
  • おびきよせとしては「呼べ!>マガジン>麻酔弾」と、使いこなすのが難しい順に広く効果がある。

データ

ホールドアップ → 呼べ!/誘い出せ!の効果範囲

天候
難度 N H N H H
距離 30 30 30 30 30
態勢 通常 通常 通常 通常 警戒

マガジン落下

天候
難度 H H H H
距離 15 15 15 15
態勢 通常 警戒 通常 警戒

着弾音・麻酔

天候
難度 H H H H
距離 10 10 5 5
態勢 通常 警戒 通常 警戒

着弾音・実弾(ライフル、 SMG

天候
難度 H H H H
距離 15 15 15 15
態勢 通常 警戒 通常 警戒

足音・最速しゃがみ歩き

天候
難度 H H H H
距離 5 5 0 0
態勢 通常 警戒 通常 警戒

足音・最速立ち移動(非・押し込みダッシュ

天候
難度 H H H H
距離 8 8 5 5
態勢 通常 警戒 通常 警戒

メタルギアソリッドの雑文 その 4 | グラウンドゼロズ、サーチライト兵の視界

難度HARD、『グラウンド・ゼロズ』、序盤の見張り台に立つサーチライト兵でテスト。

状態 立ち 屈み
移動
屈み 匍匐
移動
匍匐
人影 50 50 50 50 50
発見 50 50 35 35 35

夜間任務 HARD の場合でも、ホフク態勢でじっとしていれば 10M 以上の距離をとる限り敵兵に察知されないことを思えば、どんな体勢であっても 50M 先の敵兵に怪しまれてしまうサーチライトはとてもやっかいだ。

ただし、地上にいる兵士はサーチライトの恩恵を直接えることができない。上記表の視力を有するのはサーチライトを操作している兵士のみ。サーチライト兵が確認のために見張り台から降りた場合や、あるいは見張り台から依頼されて確認に向かった兵士が、通常の兵士よりスネークを発見しやすくなっているということもない。これはスネークが依然サーチライトの下にいようと変わらない。

MGS3』以降のスタンダードとなった、サーチライトを浴びるとカムフラ率が大きく低下、敵に発見されやすくなるというデザインを、最新作で再現しなかったのはなぜか。

小島秀夫監督: 「MG2」のダクトからの潜入とか、「MGS1」のヘリポートでのサーチライトとか、本当にやりたかった陰影の中でのかくれんぼの怖さが、当時のテクノロジーではなかなか表現できなかったんです。

 今回(「MGSV」を動かすオリジナルゲームエンジン)FOX ENGINEを創るときに、「まずはそこをやってみましょう」と、テスト的にそこから始めました。

「METAL GEAR SOLID V」KONAMI小島秀夫監督インタビュー。自由度の高い本編への架け橋としての「MGSV:GROUND ZEROES」 - GAME Watch

サーチライトそのものが視界を有していた『MGS1』へのセルフ・オマージュであったのかもしれない。「懐かしすぎる!」